解説【どんでん返し10タイプ】

《本敵》とは本当の敵のことです。多くの場合は事件の黒幕であり、真犯人でもあります。主人公の邪魔をしたり害悪をなす何らかの理由を持っています。隠れ蓑をかぶって正体を秘匿しています。その姿を視界から消すのに最も有効な方法は《偽敵》によって目立たせないようにすることです。

《偽敵》とは、読者の目から《本敵》を隠すために設定する囮のことです。読者を騙すためには、主人公もこの偽敵のことを真犯人だと思いこんでいなければなりません。偽敵には主人公と対立する十分な理由があり、しかもアリバイがありません。もちろん本当の敵は別にいるわけですが、どんでん返しの瞬間までそのことがバレてはいけません。どんでん返しの完成度はこの偽敵の出来具合にかかっています。

【ドラドラ】
《偽敵》ドラキュラ(外からやってくる恐怖)→《本敵》ドラキュラ(外からやってくるもう1つ別の恐怖)

※ドラドラの「偽敵」と「本敵」は、モンスターとしては同じタイプだが、それぞれ別の登場人物。どんでん返しの王道として数多く見受けられるパターンです。

【ウルドラ】
《偽敵》狼男(ウルフマン:自分の内側に潜んでいる恐怖)→《本敵》ドラキュラ(外からやってくる恐怖)

※例「主人公は寄生虫のせいで腹が痛むのだと思っていた。しかし実は主人公の妻が虫下しと称して毒を飲ませていた」

【フラドラ】
《偽敵》フランケン(自分で生み出してしまった恐怖)→《本敵》ドラキュラ(外からやってくる恐怖)

※例「高額な請求書が、主人公が本を万引きしたせいで倒産したという書店主から送り付けられてきた。ところが実は赤の他人が主人公の過去の誤ちを知って送っていた」

【ドラウル】
《偽敵》ドラキュラ(外からやってくる恐怖)→《本敵》狼男(ウルフマン:自分の内側に潜んでいる恐怖)

※例「主人公の無線機が偶然拾った音声は自分の部屋の音だった。何者かに監視されていると怯えていたら、実は主人公が別件で調査を依頼した探偵が住所を間違えて主人公の自宅を盗聴しちゃっていた」

【フラウル】
《偽敵》フランケン(自分で生み出してしまった恐怖)→《本敵》狼男(ウルフマン:自分の内側に潜んでいる恐怖)

※例「昔、自分がイカサマでひっかけて破産したばくち打ちに復讐されていると思ったら、実は自分自身が手クセで無意識にやっちゃっていた」

【ドラフラ】
《偽敵》ドラキュラ(外からやってくる恐怖)→《本敵》フランケン(自分で生み出してしまった恐怖)

※例「空き巣に狙われていると思っていたら、実は自分が昔いじめた同級生から復讐されていた」

【ウルフラ】
《偽敵》狼男(ウルフマン:自分の内側に潜んでいる恐怖)→《本敵》フランケン(自分で生み出してしまった恐怖)

※例「サイコである自分の別人格がやっているのだと思っていたら、実は昔捨てた恋人に復讐されていた」

【レッドラ】
《偽敵》は存在せず、最初から最後まで《本敵》ドラキュラ(外からやってくる恐怖)のみのサスペンス型。

※敵は最初から最後まで同じ人物である。ところがコイツは、いったんは死んだと思わせておいて甦ってくるのである。タチが悪いのである。

【ハナサカ】
※「目的のどんでん返し」その1:「死んだと思った目的が実は生きていた」というパターンです。

【アオトリ】
※「目的のどんでん返し」その2:「どこか遠くにあると思っていた目的が自分のそばにあることを発見する」というパターンです。


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「大どんでん返し創作法」

「続・大どんでん返し創作法」


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